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年金の繰り上げ受給のデメリット5選!減額率や損益分岐点・後悔しないための判断基準を解説

年金 繰り上げ受給 デメリット

「年金を60歳から受け取れるって本当?」
「早くもらうと、どれくらい損をするの?」

このような疑問をお持ちではありませんか。

定年後は再雇用で給与が下がり、住宅ローンも残ります。年金を早く受け取れれば家計は助かりますが、減額が一生続くと聞くと、手が止まります。

先に答えを書くと、繰り上げ受給は「収入を前倒しする代わりに、将来の備えを削る」選択です。削られる中身を知らずに請求すると、取り消しがききません。後戻りはできないのです。

本記事では、次の内容を日本年金機構などの公的情報をもとに解説します。

  • 繰り上げ受給の5つのデメリット
  • 60歳・62歳・64歳で請求したときの減額と損益分岐点
  • 働きながら受け取る場合の注意点
  • 後悔しないための4つの判断ポイント

自分の状況に当てはめながら、判断の材料にしてください。なお、制度の数字は2026年10月時点のものです。

目次

年金の繰り上げ受給による5つのデメリット

繰り上げ受給は、老齢年金を60歳から64歳の間に前倒しで受け取る方法です。早く受け取れる代わりに、手放すものが5つあります。減額だけではありません。

デメリットは、次の5つです。

  1. 年金額が最大24%減額され、その減額が生涯続く
  2. 一度繰り上げ受給を請求すると取り消し・変更ができない
  3. 事後重症などによる障害年金を請求できなくなる
  4. 65歳になるまで遺族年金との併給ができなくなる
  5. 国民年金の任意加入や保険料の追納ができなくなる

減額の仕組みから順に確かめます。

年金額が最大24%減額され、その減額が生涯続く

減額率は、0.4%×(繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数)で決まります。60歳0か月で請求すると60か月分にあたり、減額率は24%。これが上限です。

対象は昭和37年4月2日以降に生まれた人です。59歳の人なら、全員がこちらに入ります。昭和37年4月1日以前の生まれは1か月あたり0.5%で、上限は30%です。

減額は老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方に掛かります。請求した時点で率が確定し、65歳になっても元には戻りません。一生続きます。

老齢厚生年金が月10万円の人が60歳で請求すると、厚生年金だけで月7.6万円まで下がります。差額は月2.4万円、年にして28.8万円です(筆者試算)。基礎年金の分も合わせた金額は、次の章の早見表のとおりです。

60歳で請求した人は、65歳までの5年間は多く受け取れます。しかし、65歳からの20年、30年は、毎月の差額を負い続けます。短期の得と長期の負担は、同じ手続きの表と裏です。

一度繰り上げ受給を請求すると取り消し・変更ができない

繰り上げ請求は、後から取り消すことも、内容を変えることもできません。日本年金機構も、請求の取り消しはできないと明記しています。

年金は、請求した日の翌月分から支給されます。つまり、請求書を出した月に減額率が固まるのです。

「やってみて合わなければ戻す」という使い方はできません。やり直しはないのです。

同僚が「早くもらって助かった」と話していても、その人の家計と自分の家計は違います。迷う段階で手続きに進まず、年金事務所で試算を依頼してから決めたいところです。

請求の前に、ねんきん定期便の見込額に減額率を掛けて、減額後の月額を自分で出しておきましょう。数字を見て迷うなら、その迷いは請求を止める合図です。

事後重症などによる障害年金を請求できなくなる

老齢基礎年金を繰り上げて請求した後は、事後重症などによる障害基礎(厚生)年金を請求できません。

事後重症とは、障害認定日の時点では障害等級に該当しなかったものの、その後に症状が悪化して該当した場合の請求を指します。繰り上げ後に病気やけがが重くなっても、この請求の道は閉じているのです。

日本年金機構は、治療中の病気や持病がある人に、とくに注意を呼びかけています。持病は、要注意です。

働き盛りを過ぎれば、体の不調は避けにくいものです。不調は、予告なくやってきます。

収入を早めるために選んだ繰り上げが、万一のときの備えを細らせます。健康に不安がある人は、請求の前に年金事務所で相談しておきたいところです。

障害年金は、働けなくなったときの生活を支える柱の一つです。受け取れる額は障害の程度で変わりますが、請求の入口が閉じる影響は軽くありません。

繰り上げで増える月数万円と、請求の道を閉ざす代償。この二つを同じ天秤に載せて考えましょう。

65歳になるまで遺族年金との併給ができなくなる

繰り上げ受給をすると、65歳になるまでは、遺族厚生年金などと老齢年金を併せて受け取れません。どちらか一方を選びます。

「遺族年金がもらえなくなる」のではありません。両方を同時に受け取れない、選択制になるという意味です。

妻が専業主婦の家庭では、夫に万一のことがあった際の妻の収入を案じる人は少なくありません。遺族厚生年金の額は家庭ごとに異なるため、年金事務所での試算が確実です。

自分が受け取る側になるだけでなく、家族の生活がどう変わるかまで見ておくと、判断の抜けが減ります。万一のとき、妻の収入はどうなるのか。この問いに答えが出ていない段階での請求は、避けたいところです。

国民年金の任意加入や保険料の追納ができなくなる

繰り上げを請求すると、国民年金の任意加入と、保険料の追納ができなくなります。

任意加入は、60歳以降も国民年金に加入して、年金額を増やす制度です。追納は、免除や納付猶予を受けた期間の保険料を、後から納めて年金額を増やす制度です。

厚生年金に加入している間は、そもそも任意加入できません。会社員として働き続ける人は、これらを使う場面が限られます。影響を受けやすいのは、国民年金の納付が40年(480月)に満たない人や、免除・納付猶予の期間がある人です。

当てはまるかどうかは、ねんきん定期便で加入記録を見れば分かります。保険料の納付状況が気になる人は、請求前に確認しておきましょう。

5つの中では、会社員への影響が最も小さい項目です。他の4つと同じ重さで考える必要はありません。

年金の繰り上げ受給でいくら損する?減額率と損益分岐点をシミュレーション

老齢厚生年金が月10万円の人が60歳で請求すると、月の年金は約4.1万円減ります。年にして約49万円です。

65歳から受け取る場合に累計で追い抜かれるのは、約80歳10か月です。ここでは60歳・62歳・64歳の3パターンで、いくら損をするのかを数字で示します。

逆転する年齢は、次の式で求められます。65歳+(65歳までの年数)×(1−減額率)÷減額率。

60歳請求なら、5×0.76÷0.24で約15.8年。つまり、80歳10か月ごろが分岐点です。

ただし、比べ方には限界があります。税や社会保険料、物価に連動する改定は含めていません。在職老齢年金で年金が止まれば、前提そのものが崩れます。

健康状態や家計に余裕がないときの安心感も、数字には表れません。分岐点は、あくまで目安として読んでください。

減額率の早見表は、次のとおりです。

請求年齢減額率(昭和37年4月2日以降生まれ)減額率(昭和37年4月1日以前生まれ)
60歳24.0%30.0%
61歳19.2%24.0%
62歳14.4%18.0%
63歳9.6%12.0%
64歳4.8%6.0%

出典:日本年金機構「年金の繰上げ受給」(2024年8月19日更新)

金額の計算には、令和8年度の老齢基礎年金の満額、月70,608円を使います。老齢厚生年金は月10万円と仮定しました。いずれも筆者の試算で、年金額は一定、税や保険料、物価による改定は含めていません。

請求年齢基礎年金(満額)厚生年金(月10万円)合計65歳請求との差
65歳(減額なし)70,608円100,000円170,608円—
64歳約67,200円約95,200円約162,400円月約8,200円減
62歳約60,400円約85,600円約146,000円月約24,600円減
60歳約53,700円約76,000円約129,700円月約40,900円減

請求する年齢は、次の3つです。

  1. 60歳から繰り上げ受給する場合
  2. 62歳から繰り上げ受給する場合
  3. 64歳から繰り上げ受給する場合

60歳から順に、金額の差を見ます。

60歳から繰り上げ受給する場合

60歳で請求すると、減額率は24%。月額は約12.97万円です。65歳請求の約17.06万円と比べて、月に約4.1万円、年に約49万円の差が出ます。

一方、65歳までの5年間に受け取る累計は約778万円。大きな額です。

この前倒し分が、60歳請求の強みです。ローンが残る5年間の家計を、年金で支えられます。ただし、5年の前倒しの代償は、30年近く続く差額です。

累計が逆転するのは、約80歳10か月です。80歳時点では、60歳請求が約3,112万円、65歳請求が約3,071万円で、前者がまだ約41万円上回ります。

85歳時点の累計は、60歳請求が約3,890万円、65歳請求が約4,095万円です。約205万円の差で、65歳請求が上回ります。

令和6年簡易生命表では、65歳の男性の平均余命は19.47年です。65歳から平均で約84.5歳まで生きる計算です。60歳請求の分岐点は、これより4年ほど手前にあります。

分岐点を超えて長生きするほど、減額の重みが増します。時間は味方をしてくれません。

62歳から繰り上げ受給する場合

62歳で請求すると、減額率は14.4%。月額は約14.60万円で、65歳請求より月に約2.5万円、年に約29.5万円の差が出ます。62歳から65歳までの3年間(36か月)に受け取る累計は、約526万円です。

累計の逆転は約82歳10か月です。85歳時点の累計は、62歳請求が約4,031万円、65歳請求が約4,095万円で、約64万円の差にとどまります。

60歳請求に比べて減額が小さい分、長生きしたときの損も小さくて済みます。折衷案です。再雇用の契約更新が62歳前後の人は、この年齢が現実的な候補です。

64歳から繰り上げ受給する場合

64歳で請求すると、減額率は4.8%。月額は約16.24万円で、65歳請求との差は月に約0.8万円、年に約9.8万円です。先に受け取れるのは1年分、12か月。

累計の逆転は約84歳10か月です。85歳時点では、64歳請求が約4,093万円、65歳請求が約4,095万円で、ほぼ並びます。

数か月だけ早めたい、という場面では、減額の小さい64歳請求は選択肢に入ります。小さな一歩です。ただし、取り消しができない点や、障害年金の請求に制限がつく点は、60歳請求と変わりません。

働きながら年金を繰り上げ受給する場合の注意点

再雇用で給与が下がっても、年金が止まるかどうかは、給与と年金の合計で決まります。基準は月65万円。これ以下なら止まりません。

ただし、見落としやすい仕組みがもう1つあります。高年齢雇用継続給付です。

注意点は、次の2つです。

  1. 在職老齢年金によって厚生年金が支給停止になる場合がある
  2. 高年齢雇用継続給付を受け取ると厚生年金が支給停止になる場合がある

在職老齢年金から確認します。

在職老齢年金によって厚生年金が支給停止になる場合がある

在職老齢年金とは、働きながら老齢厚生年金を受け取るとき、給与との合計額に応じて年金の一部または全部が止まる仕組みです。

基準は月65万円(令和8年度)。線引きはここです。

老齢厚生年金の基本月額と、給与や賞与から求める総報酬月額相当額の合計が65万円を超えると、超えた額の半分が支給停止されます。止まるのは老齢厚生年金だけで、老齢基礎年金は対象外です。

給与が現在の6割程度になる再雇用では、合計が65万円に届かない人も少なくありません。標準報酬月額30万円、賞与なし、厚生年金10万円なら、合計は40万円です。

「働くと年金が減らされる」と聞いた人は、旧基準の記憶かもしれません。令和4年3月までは、60〜64歳は月28万円を超えると停止の対象でした。令和4年4月に65歳以上と同じ基準へそろい、令和8年4月に65万円へ引き上げられました。

計算式と3パターンの事例は、別記事「年金 繰り上げ受給 働きながら」で詳しく解説しています。

高年齢雇用継続給付を受け取ると厚生年金が支給停止になる場合がある

高年齢雇用継続給付は、60歳以降に賃金が下がった人が受け取れる雇用保険の給付です。再雇用で賃金が60歳時点の75%未満になった人が、対象になりえます。

この給付を受けると、老齢厚生年金の一部が支給停止されます。日本年金機構の資料では、停止額の上限は標準報酬月額の4%です。令和7年4月1日より前に要件を満たした人は、6%でした。

給付で増えた収入の一部が、年金の停止で相殺される形です。老齢基礎年金は止まりません。

給与が6割になる再雇用では、給付と年金の停止が同時に起こりえます。繰り上げで減額された年金に、さらに停止が重なります。

検索では「減額」と書かれることが多いものの、正式な呼び名は「支給停止」です。手取りの試算では、給付と停止の両方を見込んでおきましょう。

年金の繰り上げ受給で後悔しないための判断ポイント

繰り上げるか、65歳まで待つか。損得の計算だけでは、答えは出ません。

家計と将来の備えの両方から、4つの問いで確かめてください。どれかで答えに詰まるなら、請求の前に年金事務所で試算を受けましょう。

問いは、次の4つです。

  1. 60〜65歳までの生活費を確保できるか
  2. 65歳以降の生活費を減額後の年金で賄えるか
  3. 税金・社会保険料を差し引いた手取り額はいくらになるか
  4. 配偶者の年金や加給年金を含めて生活設計できているか

65歳までの生活費から順に確かめます。

60〜65歳までの生活費を確保できるか

最初に、65歳までの不足額を数字で出します。感覚は当てになりません。手取りの収入に、妻のパート収入などを足し、生活費と住宅ローンの支出を引きます。

夫婦2人の最低日常生活費は、月平均23.9万円という調査があります(生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」)。実際の支出は家庭ごとに違うため、家計簿の数字で置き換えてください。

不足が小さければ、繰り上げの必要は薄れます。大きければ、年金以外の手段と比べる段階です。

不足額は、月ごとの収支を12か月分並べると見えてきます。ボーナスの月と、固定資産税などの支払いが重なる月は、別に書き出しておきましょう。

手段長所注意点
高年齢雇用継続給付賃金が下がった分を補える年金が一部停止される(上限4%)
退職金・貯蓄の取り崩し年金を減額せずに済む老後資金が減る
ローンの繰上返済・借り換え毎月の支出が減る手元資金が減る
働く期間の延長収入と厚生年金の加入期間が増える体力や健康に左右される

住宅ローンが残る5年間の穴を繰り上げで埋めると、完済後も減額が続きます。この点は忘れないでください。

65歳以降の生活費を減額後の年金で賄えるか

減額は65歳を過ぎても続きます。65歳以降の生活費は、減額後の年金で組みます。ここが本丸です。

仮に、老齢厚生年金が月10万円の人が60歳で請求したとします。夫は基礎と合わせて月約13.0万円。妻が老齢基礎年金を満額で受け取れば、月約7.1万円です。

世帯合計は約20.0万円です(筆者試算、税・保険料の控除前)。最低日常生活費の23.9万円と比べると、約3.9万円足りません。ローンが完済すれば支出は減りますが、貯蓄で埋める前提です。

年金は物価に連動して改定されますが、減額した後の水準は一生変わりません。想定より長生きしたときに資金が尽きないか、数字で見ておきましょう。

仮想のケースで考えてみます。実在の人物ではありません。

Aさんは60歳で繰り上げを請求し、月10万円の厚生年金が約7.6万円に、基礎年金が約5.4万円になりました。65歳までは貯蓄を温存でき、ローンも返せました。

ところが、完済後も毎月約4.1万円の差は消えません。80歳を過ぎて医療費や介護費がかさんだころ、減額の重みが家計にのしかかります。後悔は、請求した時点ではなく、数十年後に出ます。

税金・社会保険料を差し引いた手取り額はいくらになるか

年金の額面は、手元に残る額ではありません。差し引かれる分があるからです。年金には所得税と住民税がかかり、健康保険料などの負担も続きます。

繰り上げて受け取る年金は、雑所得として課税されます。給与が残る期間は、給与と年金の両方が課税の対象です。合算した所得に対して所得税と住民税が計算されるため、年金だけで手取りを試算すると、実態より多く見えることがあります。

60歳請求の例だと、年金収入は年約156万円です。年金収入が加わると課税所得が増え、住民税にも響きます。試算は、年金の額面、給与の額面、引かれる項目の3つを並べた表にすると見やすくなります。

ねんきん定期便やねんきんネットで分かるのは、年金の見込額です。手取りは、額面から税と保険料を引いて自分で試算する必要があります。税の細かな扱いは、お住まいの市区町村や税務署に確認すると確実です。

配偶者の年金や加給年金を含めて生活設計できているか

世帯で見るなら、妻の年金も外せません。専業主婦の妻は、自分の老齢基礎年金が中心です。令和8年度の満額で月70,608円です。

夫の厚生年金の加入期間が20年以上あり、65歳に達した時点で生計を維持している65歳未満の妻がいれば、加給年金が加算されます。令和8年4月からの配偶者分は、年243,800円です。生年月日に応じた特別加算もあります。

妻が65歳になると加給年金は終わり、妻の老齢基礎年金に振替加算がつく場合があります。

日本年金機構の「加給年金額と振替加算」のページには、繰り上げとの関係についての記載がありません。繰り上げた場合の扱いは、年金事務所に確認してください。

妻の年金額は、保険料の未納期間や免除期間があると満額に届きません。夫婦で一度、数字を持ち寄って話しておきましょう。

年金の繰り上げ受給のデメリットに関するよくある質問

繰り上げ受給を調べていると、ここまでの内容のほかに、3つの疑問が出てきます。短く答えます。

  1. 年金の繰り上げ受給にメリットはありますか?
  2. 雇用保険の基本手当を受け取ると厚生年金はどうなりますか?
  3. 繰り上げ受給ではなく繰り下げ受給にするとどうなりますか?

年金の繰り上げ受給にメリットはありますか?

最大の利点は、受け取りを早められることです。65歳までの収入が足りない時期に、年金を先に使えます。受け取る期間が長くなるため、短命だった場合は、累計で65歳請求を上回ります。

その代わり、減額は一生続き、請求は取り消せません。引き換えです。損益分岐点は、60歳請求で約80歳10か月です。

雇用保険の基本手当を受け取ると厚生年金はどうなりますか?

基本手当を受けている間は、老齢厚生年金が一部または全部、支給停止されます。老齢基礎年金は止まりません。再雇用で離職せずに働き続けるなら、当てはまる場面は限られます。

繰り上げ受給ではなく繰り下げ受給にするとどうなりますか?

繰り下げ受給は、受け取りを66歳以降に遅らせる方法で、年金額が増えます。繰り上げとは、増減の向きが逆です。増額率や上限は、日本年金機構の「年金の繰下げ受給」のページで確認してください。

まとめ|繰り上げ受給のデメリットを踏まえて、ねんきんネットや年金事務所で試算してから判断しよう

繰り上げ受給のデメリットは5つです。減額が一生続く、取り消せない、障害年金の請求に制限がつく、遺族年金は選択になる、国民年金の任意加入と追納ができなくなる。

60歳請求の損益分岐点は約80歳10か月、64歳請求は約84歳10か月です。早めるほど、長生きしたときの差が開きます。判断の軸は4つです。65歳までの収支、65歳以降の生活費、手取り額、配偶者を含む世帯の見通しです。

年金は、早く受け取るほど得という制度ではありません。自分の家計と健康、家族の状況に合う時期を選ぶ制度です。数字は自分の加入記録で変わります。ねんきんネットで見込額を確かめ、年金事務所で試算を依頼したうえで、請求するかを決めてください。

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この記事を書いた人

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種資格保有。金融・保険・年金・税金・不動産分野を中心に、これまで1,000本以上の記事を執筆。金融記事の監修や編集にも携わり、公的機関の資料や一次情報をもとに、専門的な制度や仕組みをわかりやすく解説しています。

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